現代の格差は大変大きな問題で、簡単に解決できる方策を打ち出すことはなかなか困難に思われます。だけれども、できること、やるべきことはいくらでもあるのではないでしょうか?
セーフティネットの確立、拡充といった制度的なことも大切です。但しそういったことはやはり時間がかかるでしょうし、今、格差に喘いでいて切迫した状況にある方々はまったなしの状況ではないでしょうか。私が格差を目の当たりにして、危惧しているのは、心の退廃です。
「子ども食堂」には、様々な役割がありますが、主たる働きの一つは子どもの心が廃れていくのを防止していることだと思います。ならば、大人にも心の退廃の予防線となるような交流の場が、絶対に必要だと思います。昨今における格差は、かつてもてはやされた自己責任論のように片付けることはできません。地道にまじめに働いている多くの人の身の上にも降りかかる問題となった今、市民みんなで格差を考える時だと思います。その第一歩として、格差に直面している人たちが、退廃的にならず、前向きに強い心を維持していけるような仕組みづくりが急務と考えます。私は、人が無関心・無気力になることを全力で阻止しようと思います。