緑のかけはし 議会

尼崎市議会「緑のかけはし」H30年度予算について、15の意見表明

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平成30年度予算について、「緑のかけはし」として以下の15項目の意見表明をおこないました。

発言者は「緑のかけはし」副幹事長 都築徳昭 議員

1.シティープロモーションについて

尼崎市はこれまで街の魅力を訴えることにあまり力を入れてこなかったように思います。現在、ファミリー世帯の定住・定着は本市の課題として取り上げられてきていますが、今回の予算の説明においてカラー版で 重点化施策をパッケージ化し、わかりやすく広報することは評価します。

本市の魅力は、産業が都市の発展を支えてきた歴史があり、南部を中心に、それらの企業に勤める市内居住者と、大阪や神戸に勤める方にとっても交通利便性が非常に高いことで職住が近接している強みと、家庭を持ち、子どもが生まれるなど、ライフステージが変わっても住み続けやすい街として、「働きながらでも子育てしやすいまち」などの魅力を今後も発信していただきたいと思います。

 

2.DMOについて

今秋の尼崎城の竣工に合わせて、DMOを立ち上げ尼崎市内の観光に力を入れて行きたいとのことです。尼崎城の建設については寄付という形で思わぬ形で再建が出来ますが、ランニングコストについては年4000万円と試算されています。この費用が一般会計から投入なしに維持できるのかが課題です。期待と同時に大丈夫かという不安もあります。

 DMOがエリア戦略と事業計画をどのように打ち出すのか、大きな期待が寄せられているところですが、DMOは本来ならの民間活力を活用すべき事業です。事務局体制の人事の多くを行政職員が占めることに疑念を持っています。

 

市はこれまで高原ロッジや魚つり公園、美方高原自然の家等のレジャー関係の事業で経営がうまくいかず、経営を民間の専門の業者に任せることによって工夫もされ、経営が好転してきました。確かに、市職員であれば市内各団体とのネットワークはつくりやすいとは思いますが、一方で、事業運営となると思い切った企画が必要です。ここに公務員と民間に発想の違いがあると思います。

 

アドバイザーと言う形で外部の意見を取り入れる仕組みで補うようですが、事務局の人材に外部の人の採用されるよう要望します。

 

また、尼崎城建設を大きなバネとして、観光政策を企画し、推進する意義は、尼崎を訪れる、消費をする人の数を増やすことのみが目的ではありません。量的評価をする前に、質的な評価、つまり、市民にとってのシビックプライドの醸成に加え、訪れる人たちの多様性をいかに受容できるかが問われることに、いかに成熟都市としての技量を見せるかも問われます。この視点を加えていただくよう要望します。

 

3.業務執行体制の見直しについて

本来公務員が果たすべき仕事が一時的な仕事ならともかく恒常的な仕事も含めて、一つの職場の細分化や、職場を丸ごと民間に移管をこれまで以上にすすめるとのことです。

 

公務員から見ると民間委託はその事業のノウハウを失っていくことになります。マニュアル化や仕事の伝承はしっかりやりますといっても、現実にはある程度の時間軸、経験があって引き継がれるものも沢山あります。非常時の対応の遅れや思わぬ災害が起こった時に企画部門である公務員と現実に作業している民間労働者間の連携の不足が懸念されます。

 

一方で民間側から見ると入札が行なわれ、長期の契約が可能になったとはいえ4年か5年です。入札に負けるとその間税金を投入して、培われたノウハウが一度に失われます。マニュアル化や、しっかり伝承しますだけでは説得力かけるということを改めて指摘しておきます。

 

また、これだけ多くの事業が民間委託されてくると当然に公共サービスに従事する民間労働者の不安定雇用や労働条件は社会問題となってきます。入札においては価格競争は避けられませんので、その影響は労働者の賃金に及び、経験を積んでも賃金の引き上げは望めない。あるいは引き下げられてしまうなどの不合理が出てきます。

 

総括質疑の須田議員の指定管理事業者の個々の労働者の賃金の実態把握の質問に対し、公共調達基本条例で最低賃金の把握はできるとの答弁でしたが、それだけでは不十分です。実態が見えません。

 

同じような問題でいうと公務員職場の非正規の問題です。公務員職場における嘱託職員や臨時的任用職員の非正規と言われる方の労働条件も多くの課題を抱えています。

嘱託職員でいえば経験を積んでも、賃金は上がらない。あるいは正規職員と変わらないような仕事をしていても格差がある。臨時的任用職員に至っては半年契約の一度きりの更新という制約は事実上棚上げされてきました。

 

H32年度から会計年度任用職員という制度が導入される予定のようで任用が1年更新という問題は残りますが、経験により賃金の上昇が制度上に構築され一定の前進が見られます。

 

この様に公務員職場の非正規問題は少し改善されそうですが、今後は先に述べた恒常的な公共サービスに従事する民間労働者の賃金や雇用、事業のサービスの維持向上など多くの課題を抱えています。公務員職場の非正規職場の皆さんと同様に公共サービスに従事する民間労働者こうした問題を考える時期に来ていることを指摘しておきます。

 

 

4.地域振興体制の見直し:小地域の在り方、職員の動き方、

自治基本条例のもと、地域振興体制の見直しが武庫地区をモデル地区としてはじまります。人事配置についてはこの予算の中で明らかになりましたが、どの様に事業を進めるのかまだ見えてきません。6つの行政区がありそれぞれの地域で自治会等の地縁団体とテーマ型の団体もそれぞれ特徴がありますし、団体間の関係も違います。

 

飯田市の自治会は組織率も高い地域で、公民館を中心に小地域があるところですが、尼崎市のような市街地における自治会の組織率が残念ながら下がってきていて組織率向上に向けて有効な施策が展開されていません。

こうした地域の対策は困難で、自治会を中心なのか、多様な団体が中心なのか、あるいはそうした団体を繋げながら展開していくのか?新たなものを作るのか?課題山積です。

 

受け止める組織のあり方もまだ明確に見えていないのが現実ですし、多様な形を想定した取組になると思います。また、職員の意識改革も重要で、内も外も大変ですが地域振興体制の再構築は画期的テーマで、市役所だけでなく、地域活動を担っている市民の知恵と力を結集し、取り組んでいただくことを強く要望します。

 

5.介護保険について

介護予防・日常生活支援総合事業への転換に当たっては、生活支援サポーターの十分な就労がカギになります。900人の就労数目標に対して、毎年300人を養成するとしているものの、実際の就労が初年度で十数人という実情では、制度の破綻が懸念されます。時間当たりの報酬額の低さも懸念の材料です。

十分な供給がなされるよう、養成数、就労条件の両面からの改善努力が求められます。

 

6.あまっこステップ・アップ事業について

この事業はこれまで、ある段階で行なわれていた学力・生活実態調査を経年的に実施するとのことですが、子どもたちの個々においての長所・短所を把握し、先生方の指導に生かすとのことです。子どもたちの底上げを目指してこの事業を進めていただきたいと思います。

 

この事業が、各学校間の競争や序列化、学力偏重と分科会でも指摘がされているように先生方への負担につながらない要望します。そして子どもたちの生きる力が育まれるような尼崎市の教育を進めていただきたいと思います。

 

7.尼崎市男女共同参画社会づくり条例について

尼崎市男女共同参画社会づくり条例が制定されてすでに12年になります。この間、市民、事業者からの男女共同参画づくりの促進に関する施策や市が実施する男女共同参画社会づくりに影響を及ぼすと認められる施策、男女共同参画社会づくりを阻害する人権侵害行為についての申し出る制度がありますが、申し出は1件もありません。この制度は、申し出があれば、申し出処理委員が公正・中立な立場で必要な調査を行い、その結果を踏まえて、市が適切に対応することとなっていますが、この申し出処理制度の意義も知られず、周知もできていないことを、理解し、取り組んでいただきたい。

 

8.乳幼児・子ども医療費助成について

少子化問題は、社会的な問題として先の衆議院でもクローズアップされました。教育費や医療費、保育料金など子育てにかかる費用が大きく少子化の一因でもあります。その中で乳幼児・子ども医療費はこれまで議会の中でもたびたび取り上げられ本市の課題の一つです。多くの自治体で実施されているということを考えると少子化問題が社会的な課題となっているわけですから本来的には国において実施されるべきことですが、残念ながらその様にはなっていません。

家庭を持ち、子どもが生まれるなど、ライフステージが変わっても住み続けていただけるよう、「子育てしやすいまち」を標榜するなら周辺自治体の多くが実施されているこの事業が速やかに実施されることを要望します。

 

9.子育て支援策、病児、病後児保育について

本市では、県下の類似都市では最も多い4か所の病児型保育施設があり、とくに早くからの医療機関併設の病児型保育施設の導入は、本市の子育て支援策の特色として評価されるべきものです。しかし、経営的には厳しいとのことです。国は平成27年度から病児、病後児保育事業の運営の「改善分」として、施設の利用が少ないと思われる期間を有効活用するために、地域の保育所・園を巡回し、行政と連携をして感染症の予防対策等について情報提供をした場合には、委託料を加算するというメニューに、新たに勤務先、保育園に病児の送迎ができるサービスも補助対象としました。「改善分」と「基本部分」との一本化という話もありますが、こうした補助メニューを拡充施策として早急に導入していただきたい。

 

 

10.地域社会の子育て機能向上について、

地域社会の子育て機能向上について、子ども食堂・地域食堂の取り組みから要望します。家庭や地域のつながりが緊密に残った地域ほど、学力が高い傾向にあるといわれています。「つながり格差」が「学力格差」を生むと、大阪大学 志水教授の指摘もあります。

地域子どもの未来応援交付金を活用した生活実態調査の結果をふまえ、同交付金をさらに活用し、学校と行政と地域がともに支えていける体制、連携できる体制を組み、課題を解決する視点が重要です。市民が入りやすい取組として、自主性を重んじながらも、資金面や市による情報の提供がボランティアの拡大や利用者の促進にもつながりますので、そうした側面援助を要望します。

 

11.中学校弁当について:

予算:2500万円(人件費1063万円。10:30~14:30)(配送費1400万円)。子ども170/日・1校当たり10食・先生100食・1校当たり食)(当日分:食材購入30食余った分は教員買取)

中学校弁当については、その利用率が低いこととコストがかかりすぎということが問題となっています。利用率でいえば分科会でも指摘がありましたが、弁当を持参できない子を強調しすぎて、注文しにくい環境になっていないか?当日注文、弁当の受け渡しの問題も取り上げられていました。

コストの面でいえば現在のような弁当箱を市が用意しなければならないのか?疑問も感じています。弁当箱の回収の手間が経費を高くしている面もあります。回収不要の容器にすれば、配送費用や配膳担当の時間も短縮されコスト削減につながります。

この事業は弁当が持参できない子どもたちが菓子パンなどで昼食を済ましていることから栄養面だけでなく、子育て支援のためにも必要な事業です。

中学校給食が実施されるまでの事業ですから、思い切った利用率・コスト両面からの工夫を要望します。

 

12.特別支援サポート事業について

全国的に、注意欠陥多動性障害、学習障害、自閉性、情緒障害の生徒数の増加が著しく、学校教育現場での負担増につながっています。

教職員の補助として教育支援員、特別支援ボランティアの活用は必須で、今年度の年度末には予算不足から、利用を制限されました。にもかかわらず、来年度予算においては減額されていますので、このままでいくと来年度も不足する可能性があります。利用制限することなく柔軟な対応を望みます。

また、財政当局は画一的な予算カットではなく、教育現場のニーズを的確につかみ、それに応じた予算編成を要望します。

 

13.公共施設の再編と集約、保全計画について

公共施設の再編と圧縮、そして保全計画も予算化されています。再編と圧縮においてもその施設が廃止されるとき、機能の移動が分散されることが言われているようです。保全計画においても建築年数が古い順から調査がされ、立替や耐震補強が決められていくわけですが、特に立替においては本来であればその場所での立替が筋ですが、機能移転が考えられます。そのときに機能が分散されて移転ということがいわれるのでしょう。

現在はハード部分が先行し、機能部分が過小評価されているように思います。機能部分の政策的評価とハード部分をバランスよく取り扱うことと市民への説明責任を今後とも果たしていって頂くよう要望します。

 

14.公設地方卸売市場について

残念ながら、鮮魚の卸が撤退してしまいました。数年前の青果の卸の撤退もあり、経営が厳しくなっています。流通のあり方が大きく変わり公設市場の取扱量が減っているとの事ですが、一方で、まだまだ市場を利用している方も多くいます。

現在の市場の施設規模が昔の取引量のままですから、その維持管理コストが難しいのも事実で適正な施設規模への転換はやむを得ません。現在、水産の卸の入場を優先し、「あり方検討委員会をあらためて立ち上げる」との事ですが、先の見えない状況の中で大変ですが、公設地方卸売市場のあり方検討委員会を早急に立ち上げるよう要望します。

 

15.ミサイル防衛

ミサイル防衛訓練ですが、酒井幹事長から尼崎市は在日朝鮮人の方が多いなかで敵愾心や憎悪を煽る行為を助長するとの指摘がありました。私もその通りだと思いますし、もう一つの視点として1.17で行ったと言うことにも違和感を覚えます。阪神大震災は自然災害で、国と国が敵愾心をあおり人と人が殺戮を行う戦争、人災とは違います。

 

6400名あまりの方が犠牲になられた阪神大震災。尼崎市においても49名の方が亡くなられています。その意味では1・17は厳粛な鎮魂の日でもあります。このような日に戦争を想定したようなミサイル防災訓練を行うべきでないことを指摘しておきます。

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