学校給食 緑のかけはし 議会 その他 環境

一般質問内容全文(平成29年12月 第3回定例会)

投稿日:2017年12月12日

12月7日の一般質問内容の全文です。

緑のかけはし、山﨑憲一でございます。
第3回定例会において質問の機会をいただき感謝申し上げます。

<質問1-1>
まず環境教育について質問させていただきます。
国連が提唱している、持続可能な開発目標SDGsで「気候変動に具体的な対策を」を目標にかかげています。
温暖化が進むと、気温が上昇するだけでなく、地球全体の気候に大きな影響をおよぼします。既に世界的に異常気象など様々な影響があらわれはじめています。
温暖化を抑えるために温室効果ガスの削減が緊急の課題となっています。

本市は温室効果ガス排出の大幅な削減など低炭素社会の実現に向け、高い目標を掲げて先駆的な取組にチャレンジする都市「環境モデル都市」に選定されています。
「環境未来都市」構想の基盤を支える低炭素都市23都市の1つに選ばれています。

尼崎市総合計画後期まちづくり計画においても、「環境と共生する持続可能なまち」を目指して、市民、事業者、行政が一体となって、地球温暖化の防止、循環型社会の形成、生活環境の保全、生物多様性の保全・創出等に取組み、良好な環境や限りある資源を享受できるまち、環境と共生する持続可能なまちをめざしています。
その中で市内の二酸化炭素の年間排出量については近年減少傾向が見られますが、部門別に見ると。産業部門に比べ、民生業務・家庭部門において削減が進んでおらず、平成27年度の策定時の値は113万2千tに対して、平成32年度までの達成目標は74万6千tとなっており、さらなる取組を進めることが課題となっています。

温暖化や環境に関する理解を深めるとともに、ご家庭へのエコライフの浸透を図ることを目的とした啓蒙活動が必要ではないかと考えます。

同じく、環境モデル都市の一つである京都市では全小学校164校の4年生に「こどもエコライフチャレンジ」という環境教育プログラムを導入されています。先日、お話を伺ってきました。
夏休み・冬休み前に事前学習を行い、各家庭に持ち帰り、長期休みを利用して、節電、節水などのエコライフを実践して、その後振り返り学習会で検証を行うといった実践的なプログラムです。
実施8年目で参加児童数は8万人を超えています。

子どもたちへの地球温暖化や環境に対する意識の向上や行動の変容につながるとともに、「環境行動アンケート基礎調査」によると、子どもたちが家庭で実践することにより保護者の省エネ意識が向上したという結果も報告されています。

実は類似したプログラムを本市においても「あまがさき環境オープンカレッジ」が「あまっこエコライフチャレンジ」という名称で市内の小学校4年生を対象に毎年数校実施され、ノウハウの蓄積とボランティアの育成をされています。
実施後、担当の先生方のアンケート結果もおおむねよく、「学習前と学習後では、意識の変化が見られた児童が多かった」「温暖化」や「CO2」など子どもたちにとって、なじみのない言葉が多かったが、理解して自分なりの感想を持っていました」などの感想が寄せられています。
 
私も夏休み前後に成文小学校で行われた「あまっこエコライフチャレンジ学習会」に参加させていただき、子どもたちが楽しそうに、そして積極的に環境に対する学習に取り組む姿を見ました。
また、初めて尼崎市が「環境モデル都市」に選定されていることを知った子どもが多く、尼崎ってすごい!と喜ぶ姿を見て、これがシビックプライドの醸成につながるのではないかと思えました。
今年度の冬休み前後には成徳小学校、上坂部小学校でも本授業が実施される予定です。

京都市では、保護者を含め、先生やボランティアに関わる大人たちへの環境意識の向上につながっていることはもちろんのことですが、「地域の学校」とつながる、学校を中心につながるという側面もあるとのことでした。

ボランティアに参加する方は、環境に興味のある方、子どもたちのために何かしたいと思っている方、地域に貢献したい方などなど、様々です。
そのボランティアの方がプログラムに参加することで、環境にあまり関心の無かった方は環境に。地域にあまり関心の無かった方は地域のことに、子どもにあまり関心の無かった方は子どものことに、関わることで関心をもつようになります。
本市では「自治のまちづくりに向けた地域振興体制の再構築」を目指し、「社会の課題が複雑かつ多様化する中、暮らしの中から生じる課題を解決するためには、まちに関わる人々が、自分事として主体的に関わっていくことが大切で、改めて、身近な地域や社会に関心を持ち、他者との交流や様々な体験、活動から学び、そこから生まれる仲間、知恵や工夫により、地域の課題解決や魅力向上にともに取り組むことで、より良い地域を築いていこうとしています。

まさにその通りだと思います。

「あまっこエコライフチャレンジプログラム」は尼崎の資源であり、このプログラムの優れたところを多くの方々に知っていただき、このプログラムを推進することは、地域振興体制の再構築にもつながるのではないかと考えます。
そのためにも、「エコライフチャレンジ授業」を小学生4年生に行われる環境体験授業の選択肢のひとつとして位置づけたり、体系的に導入する必要もあるのではないかと思っています。

そこでお尋ねします。
エコライフチャレンジ授業を推進していくことについて、どのようにお考えでしょうか? ご答弁ください。

<経済環境局長答弁>
「あまっこエコライフチャレンジ」は平成27年から「あまがさき環境オープンカレッジ推進事業」において環境啓発講座の一つとして実施されております。
 このプログラムはあまがさき環境オープンカレッジに参加する市民スタッフやボランティアにより実施されており、教わる生徒だけでなく、教える側も取組の中でそれぞれが学びを得ることにつながっております。
これは、本市の目指す自治のまちづくりにも通じるものであり、これまでに、実施された3校いずれの学校においても様々な気づきにつながる良い取組であるとの評価を得ております。
 子どもたちを通じた家庭でのエコライフの実践により、地球温暖化対策についての認識を広める啓発効果も高くなることから、今後も実施校が増えるよう講座内容や成果を紹介するなどの取組を進めてまいります。

<質問1-2>
次に学校給食についてお尋ねいたします。
先日、宝塚市の教育委員会の方に給食について、話を伺いました。
宝塚市の学校給食費は約8億円だそうです。その方曰く「この8億円という財源でできることがいろいろある」と。取組をお聞きすると、給食で使う野菜を市内の障がい者福祉団体からできるだけ購入したり、農業特区の養父市のシルバー人材センターが作った安心な野菜を宝塚市のシルバー人材センターに委託して配送してもらったり、宝塚の西谷地域の農産物を使っての授業や給食の日を作り、地産地消や交流につなげたりされています。
市内や兵庫県内の地産地消につながったりしています。
学校給食を通じて、食を通じて、つながりを作る。学校給食の可能性を感じました。
障がい者、高齢者、地元の農家の方々が地域の学校とつながり、他地域の高齢者同士のつながり、また注目されている農業✖福祉 農福連携や就労支援、高齢者の方々の活躍の場づくり、地産地消。なによりも様々な方々が学校でつながることは、地域振興体制のソフト面の活性化につながるものと考えます。
先日、本市の伝統野菜「田能のさといも」が市内の小学校9校に提供されました。
作った方も食べた子どもも、地元を感じる給食になったのではないでしょうか。

そこでお尋ねいたします。
こういった給食の取り組みは「自治のまちづくりに向けた地域振興体制の再構築」に寄与するものと思いますが、お考えをお聞かせください。

<教育次長答弁>
学校給食において、本市の伝統野菜を取り入れるなどの地産地消の取組につきましては、学校給食法において、その活用や推進がもとめられているところでございます。
 地産地消の取組みは、児童生徒が地域の産業や食文化を理解し、地域の生産者等の努力やその食物への感謝の気持ちを抱かせたりするなどの教育的効果があります。
こうした取組みにより、児童生徒が身近な地域や社会に関心を持ち、地域との交流が生まれ、地域とのつながりが広がっていく可能性があると考えております。
 こうした地産地消の給食の取組みにつきましては、食育の面において意義あるものと考えておりますことから、今後も引き続き、取り組んでまいりたいと考えております。

2問目
<質問2-1>
財政の悪化や人口減少が進む中、公共施設の効率的な配置は本市にとって大きな課題になっているかと思います。新規の施設整備には中長期的な視点に立った、横断的な検討が必要だと思います。
学校給食の提供方法として、学校内に調理室を設ける自校調理方式、自校調理方式を採用している本市の小学校調理室から中学校に配送する親子方式、民間事業者が自社の工場で調理した弁当を各学校に届けるデリバリー方式、そして新規に1万食規模の給食調理拠点を設け、そこで大量調理を行い、各中学校へ食缶により給食を配送する給食センター方式があります。

学校給食センターの多くは鉄骨造で建設されていると思われます。
鉄骨造の場合、建物としての寿命は少なくとも40年ぐらいだと思います。
日本の人口推計で考えると、子どもの人口は20年後には約30%減少、40年後には45%減少となるとのデータもあります。
今、学校給食センターを整備しても、建物の寿命となる40年後には必要とされる食数の大幅な減少が予想されます。
今後整備される学校給食センターは施設の寿命の後半には1/3以上が無駄になる可能性があります。
遊休設備能力の発生が予想されます。

しかし、こうした設備能力は学校給食のみに使用しなければならないということでないとしたら、可能性は拡がります。

国は国民の健康寿命を延ばすことをかかげており、健康的な食事の推進や、介護予防の観点からも人口増加が予想される高齢者向けの食事の重要性は高まることが予想されます。

近年、介護サービス事業者、お弁当業者、コンビニエンスストア等々、様々な事業者が高齢者向け食事宅配サービスに参入されています。

しかし、こうしたサービスにおいて、安定した利用者の獲得や食材、配送コスト、多様なニーズへの対応に課題を抱えていると聞きます。

本市における「ふれあい老人給食サービス」などについても、提供する側が高齢化し、負担が増していると聞きます。

そのため、将来的に地域の実情に応じた多様な食事提供の形が求められることが予想されます。

調布市社会福祉協議会は、学校給食の時間に合わせて、高齢者が学校に訪問し共に給食を食べるといった取組みをされています。
海老名市や遠野市でも、給食センターを活用し高齢者に対する食事を提供している例があります。

学校給食センターを「ハコモノ」の1つとみなし、効率的、コスト面での整備に主眼を置くのではなく、公共施設マネジメントの観点から、学校給食の持つ資源、尼崎の現状等を横断的に分析し、必要な機能を検討する必要があるのではないでしょうか?
「学校給食✖福祉」「学校給食✖コミュニティ支援」などの連携が必要になってくると思います。
そこでおたずねします。
学校給食や学校給食センターの応用、活用、連携を見据えたプランがあれば教えてください。

<教育次長答弁>
 議員ご指摘のとおり、全国的に子どもの人口が減少していく傾向にある中で、本市の児童生徒数につきましても、徐々に減少へ向かうことが予想されております。
一方、本市におきましては、総合計画や総合戦略に基づき、ファミリー世帯の定住・転入の促進を最重要の目標として揚げる中で、子育て世代のニーズに応える取組に力を入れていることや、大規模な宅地開発などと連動して人口増加が起きている地域も存在しており、今後の人口変動は不確定要素が多いものと認識しております。
 現時点におきましては、学校給食施設を多目的に活用する具体的な方策は持ち合わせておりませんが、今後の人口動態や生徒数の動向を踏まえる中で、施設の有効活用につきましては、将来的に検討していくべき課題であると考えております。

<質問2-2>
本市では、中学校給食の導入に向け、尼崎市立中学校給食検討委員会を設置され、公募型プロポーザル方式により、アドバイザーとして建設コンサルタントの株式会社長大を選定し、コンサルティングを依頼していたかと思います。
そこでお尋ねいたします。
株式会社長大、どういう建設物のコンサルテーションを得意としている会社で、コンペとなった日建設計と比べて、どこが優れていたのでしょうか?選定理由をお聞かせください。 
これで私の2問目を終わります。

<教育次長答弁>
 同社は、総合建設コンサルタント企業であり、主として、建築に関わる調査・計画・設計事業、土木構造物・施設に関わるデザインなどを手掛けている企業です。
 同社には、本市設置した中学校給食検討委員会を円滑かつ順調に運営し、検討委員会報告をまとめるためのコンサルティング業務を委託したものです。
 公募型プロポーザル方式による業者募集には、2社の応募があり、一時審査では書類審査、二次審査ではプレゼンテーション審査を実施し、評価をいたしました。
プレゼンテーション審査では、学校給食に関する検討支援業務等の受託実績のほか、管理技術者をはじめとする担当技術者の技術力、実施体制、取組姿勢、提案内容の的確性等を評価する項目を設定し、それらを総合的に評価した結果、同社を選定したものでございます。

要望
 最後は要望とさせていただきます。
食に関することは、思っている以上に大切なことだと思っています。
中学校給食の提供方法の検討に関しては、最初から硬い意思のようなものを感じています。
全国的に、学校給食の「非効率性」を排除するためとして、自校方式から給食センター方式へ、公的機関の運営から民間委託へ。
またセンター方式、自校方式を問わず、調理職員の非正規化が進められました。
「食育をすすめる」ことと「財政削減をすすめる」ことの矛盾に苦悩する自治体が多い中、新潟県の五泉市では、センター方式から自校方式の給食への転換という、多くの自治体と逆の方向に舵をとられました。

五泉市の考え方について、自校方式への切り替えに伴う財政的負担の問題に関連して、当時の教育長はこう述べています。
「財政負担に優る大きな成果があるんだというふうに思っております。
正しい食習慣を確立させることによって、本当に長期的には大きな医療費の削減にもなってくるんじゃないか。そして介護保険など、そういうところにもかかわってくるんじゃないか。
そして自校方式の場合には、食育基本法で言っております食に関する知識の指導、食を選択する知識、あるいは正しい食習慣、こういうふうな全体的な指導と、もう一つはアレルギーだとか、あるいは子どもの固有の持っている特質、病気、そういうふうなものに対応していく、全体と個人、両方対応することができるんじゃないか。
それからもう一つ、地元の食材の本当のおいしさを実感できる学校給食を食べさせる、これが大事なんじゃないのかな」と。
五泉市が「自校方式」を選択する際の判断基準は、単年度の財政支出よりもさらに長期的な視野に立ち、経済的な評価では把握しきれない地域住民の食生活改善と持続的な地産地消を確立することに置いています。

国の定めた食育基本法の第3条では「食育の推進にあたっては、国民の食生活が自然の恩恵の上に成り立っており、また食に関わる人々の様々な活動に支えられていることについて、感謝の念や理解が深まるよう配慮されなければならない」とうたわれています。
ここで「感謝の念や理解が深まるように配慮」する場所として重要視されているのが学校給食の現場です。
個々の家庭事情にかかわらず、子どもたちがあまねく食べることができるのが学校給食です。
どの方式が良い悪いを越えて、子どもたちにどんな給食を食べさせたいのか?
もう少し丁寧に私たちも含め市民に対して説明する必要があったように思います。
12月8日、明日まで中学校給食基本計画(素案)に関して、パブリックコメントが募集されています。誇れる中学校給食の早期実現とパブリックコメントの意見を集約して、議論されることを願い、私の質問を終わらせていただきます。
ご清聴ありがとうございました。

-学校給食, 緑のかけはし, 議会 その他, 環境
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