神戸市灘区に建設を予定されている石炭火力発電所について。
気候ネットワークの山本氏による、『市民が読み解く、神戸製鋼所大規模石炭火力発電所設置計画環境影響評価準備書 』に参加、後ろを振り向くと兵庫県議の丸尾牧さんが座っていました。
読むのが困難な膨大な量の資料をわかりやすく解説していただけました。
論点としては5つ。
*神戸市灘区は大型石炭火力発電所の適地か?
住宅地から400mの場所、1km以内には保育所、幼稚園、小学校、中学校や病院などが立地しています。
*公害被害地域において、大気汚染物質の大幅に増加することをどう考えるか?
NOxについて、年間約700t増えるとも予測されています。
*大気汚染対策は国内最高レベルのものといえるのか?
神奈川県磯子の発電所と比べて、硫黄酸化物を3割、窒素酸化物を5割も多く排出すると予想されます。
また、PM2.5の排出の影響は対象外。
*水銀などの重金属の総排出量を明らかにし、リスク管理をすべきでは?
317万tにも及ぶ石炭の年間使用量、石炭含有濃度から算定される重金属類の年間総排出量の記載はなく、環境中の濃度の予測のみの記載になっている。
*水銀の大排出源である石炭火力を建設することは、水俣条約の趣旨に合致しないのでは?
水銀については、水俣条約が発効され来年から排出量削減を目指して規制が始まります。
準備書では水銀の26.1%が煙突から直接排出されるとあります。
*国、県の温暖化対策目標との整合性は?私たちの節電の努力が無意味になってしまうのでは?
新発電所が1年間に排出するCO₂は1945万台の家庭用エアコンを1年間を通じて止めた量と同じです。
以上の疑問の残る計画を急いで進めています。
急ぐ理由があるのでしょうか?
とうとう8月24日までに提出できる『意見書』が市民が声を上げる最後の機会になってしまいました。
風向きのため、尼崎を含め広範囲に影響が出る問題です。
『意見書』が声を上げる最後の機会です。
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